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湖川友謙氏は、なぜヤフオクでメーテルを売ったのか?

  • 執筆者の写真: 水戸アニメ
    水戸アニメ
  • 2019年9月17日
  • 読了時間: 4分

アニメーターの湖川友謙氏(68)といえば、泣く子も黙る『伝説巨人イデオン』の作画監督として有名である。

湖川友謙氏は、熱心な創価学会信者としても知られ、スタジオ・ビーボォー所属のアニメーター(北爪宏幸、大森英敏、恩田尚之さんら?)に仏壇を買えと迫り、スタッフに逃げられたという過去を持つ。

そのせいか、そうでないのかかは判らないが、1980年代の『伝説巨神イデオン』『戦闘メカ ザブングル』『聖戦士ダンバイン』以降は表立って目立った活躍もない。

さて、松本零士氏といえば槇原敬之氏の歌詞「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」が、銀河鉄道999のパクリだと言って裁判を起こしたほどの著作権に五月蝿い御仁である。

確かに、湖川友謙氏は1970年代の『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』といった松本零士作品の作画監督を務めていた。これは事実である。

だからと言って、メーテルや鉄郎のイラストを湖川友謙氏が描いてヤフオクで売って儲けて良いということにはならない。それは著作権法違反となる。

テレビのワイドショーで見たが、湖川友謙氏はメーテルと鉄郎のイラストにわざわざ自分のサインまで入れてヤフオクで売って8万円で落札されていた。

じゃあ、コミケの二次創作同人誌はどうなんだ?と尋ねる方も居ようが、あれも立派な著作権法違反、法律違反である。

但し、コミケで売っている同人誌の売上はせいぜい十万円くらい、それとファン活動という側面も持ち合わせているので、同人誌を作るほどの熱心なファンを裁判に訴えては、作品の人気が落ちることは目に見えている。そのため出版社が違法ではあるが、持ちつ持たれつでファン活動として見て見ぬ振りをしているグレーゾーンにある。

とはいえ、コミケの同人誌であっても何千万も売り上げたり、メディアに取り上げられるほど有名な同人誌(例えばドラえもん最終回を藤子不二雄そっくりの絵で描いた同人誌)などが出版社に訴えられたケースは過去にも存在する。

湖川友謙氏は著作権に関して理解が足りないのか、足りないフリをしているのか、「松本零士氏に許可をとればよかった」「松本零士氏とは電話するほどの仲だ」などと言っていたが、松本零士氏は「湖川友謙なんて知らない」と言っていて、互いの言い分が平行線である。

もし仮に、湖川友謙氏がイデオンやザブングルのイラストをヤフオクで売っていたとしたら、サンライズも穏便に済ませようとしたかもしれない。

湖川友謙氏はイデオンやザブングルやダンバインでは知名度が低くてヤフオクで売れないと考えたのだろうか。

そして、湖川友謙氏が犯罪に手を染めた背景には、アニメーターの老後の貧乏という問題が付き纏うように思う。

湖川友謙氏も御年68歳では、体力もなくて作画監督を務めるのは難しいだろうし、そもそも仕事の依頼がない過去の人だ。

スタジオ・ジブリや京都アニメーションや東映アニメーションのような一部のアニメスタジオは、アニメーターを正社員として雇っている。

そこで何が違うのかというと、厚生年金と社会保障が正社員にはつく。これが大きい。

話は飛ぶが、アニメーターと漫画家や小説家との違いは何だろうか?何れもクリエーターという職種に属している。

但し、漫画家や小説家には印税がある。マルチメディア展開すれば、そちらでも印税がガッポガッポ入ってくる。

それに対して、アニメーターは印税がない。つまり、日雇い労働者と変わらない。体力のある若いうちは良いが、歳をとって体が動かなくなってくると仕事が減り、収入も減る。

アニメーターは会社に属さないフリーか、会社で働いているのに正社員どころか非正規雇用扱いさえされない個人事業主扱い(厚生年金も社会保障もないのに、拘束時間は長い労基法違反の違法労働)が多い。

それ故に、アニメーターの老後は悲惨だ。貯金はない。印税もない。あるのは国民年金だけ。(給料が安くて、国民年金を収めていなくて、支給年齢になっても年金を貰えない元アニメーターも多い)

国民年金は月5万円くらい、これに厚生年金の15万円が加われば、合計した年金の月収20万円で老後もなんとか食っていける。

ところが、厚生年金の無い湖川友謙氏の老後はどうだっただろうか?貧乏一直線である。メーテルを描いてヤフオクで売れば、今月の家賃が支払える。電気・ガス・水道を止められなくて済む、松本零士に許可を取ろうとしてもアイツは首を縦に振らないだろう。どうせ大きな騒ぎにはならないだろう。俺はカップ麺よりも、いきなりステーキに行きたいんだ。それにはまず金だ金。金さえあれば何でも出来るヒヒヒ。

こうして湖川友謙氏はダークサイドへ転落していったのだった。これを読んでいるアニメーターのあなたは、自分の数十年後の姿かもしれない。


 
 
 

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